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5.14.2012

Coffee Plantation in Araku Valley

アラク・バレーで有名なのはボラ洞窟と、なんといってもコーヒー。
アンドラプラデッシュ唯一のコーヒー農園があるのです。
普段コーヒーを飲む機会はあっても、なかなか農園を訪れる機会なんてないので、ぜひとも見てみたかったところでした。

アラク・バレーのメインの町からボラ洞窟までの25キロエリアの山の斜面を中心にコーヒーの木が植えてあります。
その間には背の高い広葉樹が規則正しく生えていて、その木に巻きついている葉っぱはコショウの葉。
この広葉樹は斜面の土の滑落を防ぐためなんだそう。

India Coffeeのウェブの情報によると、アラク・バレーではアラビカ種のコーヒーを育てており、栽培条件は以下の通り。

土の状態:やわらかく、深さがあり、水はけ(浸透率?)がよく、弱酸性
標高:1000~1500m
気温:15度~25度の安定した涼しい温度
湿度:70~80%
降水量:1600~2600mm

アラク・バレーのコーヒーの歴史はまだ浅く、約10年ほど。
アラク・バレーのダウンタウンには立派なコーヒー設備を完備したAraku Valley Coffee Houseがあります。
バリスタもびっくりのエスプレッソマシーンに、コーヒーミルや焙煎する機械もあり、かなり本格的。
作業してる人はもちろん地元住民です。
しかもサンドイッチやブラウニーなんて、こんな田舎にに似つかわしくないお食事もできるようになっています。



さて、今回私はエスプレッソとブラックコーヒーをいただきました。
お味はもちろんおいしかったし、飲む直前に豆を挽いてくれるので、香りもとってもよかったです。
まさかこんなど田舎でこんなおいしいコーヒーが飲めるなんて夢にも思わなかったわ~。

そしてこちらではコーヒー豆と挽いた豆も販売しており、私は今回アラビカ種とpeaberryを2つづつ買い、1セットを少し遅い母の日のギフトとして、コーヒー好きの母親へ送ることにした。
peaberryとは、通常コーヒーの豆は一つの実に対して2つ入っているらしいのだが、5-10%の確率で豆が1つだけしか入っていない実があるそうで、その実をpeaberryと呼び、この実の豆は濃厚で、パンチも効いていて香りも高いんだそうだ(パッケージの説明文)。ここ以外でアラク・バレーのコーヒーが買えるところは他にないのか聞いてみたのだが、売っていないらしい。残念。インド人は甘いコーヒーが好きで、特に南インドはfiltered coffeeというステンレス製のコーヒーメーカーにコーヒーの粉を入れて、たっぷりの砂糖とミルクを入れて飲むのが一般的で、挽いた豆を売ってるところはほとんどありませんでした。


アラク・バレーのコーヒーの歴史(tea&coffee asiaより参考)
アラク・バレーに点在する原住民たちにはまともな交通手段もなければ、教育、医療もなく、約2ドル以下で生活している人がほとんどで、乳児や妊婦の死亡率も高かったそうです。
最近まで、mメインストリートのお店でさえ電話やインターネット、テレビなんてものもなかったそうです。

1999年Coffee Board とIntegrated Tribal Development Agency (ITDA)の援助を受け、この地区に暮らす人に持続可能な生活が送れるようにとコーヒープランテーションを開始しました。しかしコーヒーの育て方、市場への売り出し方なんてまったくわからない原住民の人たちは卸売業者からわずかなお金をもらい、業者がほとんど利益を得ていました。結局「持続可能な生活」は実現されていなかったのです。

そこでNaandiというNGO団体が、原住民へのコーヒーの有機栽培教育を2001年頃から始め、今ではThe Gem of Araku(アラクの宝石)という名で世界にアラク・バレーのコーヒーが知られるようになったそうです。ここでおもしろいと思ったのは、原住民たちは月暦にしたがって農業をしていたそうです。月の引力により、川の流量が変わるそうで、原住民の人たちはずっと昔からそのようなことを知っていたなんて驚きです。

またNaandiで栽培しているコーヒーはすべてフェアトレード、オーガニックだそうで、牛のふんにイラクサなどを混ぜたものを養土として使用し、殺虫剤なども、土から川へ汚染されると、私の住んでるバイザックの河川まで汚染されることになるので使わないのだそうです。

The gem of Arakuのコーヒーはヨーロッパやアメリカ、日本でも手に入るそうで、調べてみたら日本で飲んだことある人のブログとかがあったので、
日本に帰国したら探してみたいなぁ。現代の生活から遠く離れた渓谷の農園を思い浮かべながら、コーヒーを飲むっていうのもなかなか風情があっていいのではないでしょうか。手に入るのならインドでも探してみたいな。

Naandi(NGO団体):http://www.naandi.org/

アラク・バレーのコーヒーhttp://www.teacoffeeasia.com/section-blog/83-features-q2-11/463-the-emerald-coffee-of-araku-valley.htmlについて:

India Coffee Org (コーヒー委員会、インドのコーヒーについて):http://indiacoffee.org/login.php

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